同窓会長ご挨拶

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会員の皆様におかれましてはますますご健勝でご活躍のこととお慶び申し上げます。

九州大学は来年創立110周年を迎えます。2018年に箱崎地区からの移転事業が完了し,伊都キャンパスは国内最大規模を誇るキャンパスとなりました。新たな100年においても,箱崎地区で培われた歴史と伝統を継承し,さらなる発展を目指して力を尽くして参りたいと考えております。

今,大学はこれまでで最も難しい時期を迎えています。2020年初頭に発生した新型コロナウィルスによるパンデミックは,世界中の大学に大きな影響を与えました。九州大学においても,2019年度の卒業式および2020年度の入学式を行うことができず,学生達に大切な人生の門出として記憶に残してあげることができませんでした。春・夏学期は,ほぼ全ての講義がオンラインで行うこととなり,サークル等の課外活動も休止を余儀なくされました。秋・冬学期からは,実験・演習等を中心に対面形式で講義を行うことで,工学部の全ての学生が伊都キャンパスに足を運ぶ機会を確保しておりますが,以前のようなキャンパスライフを取り戻すには程遠い状況です。現在,九大工学部に在籍する学生ができるだけ有意義な学生生活を過ごせるよう,可能な限りの便宜を図っていきたいと思います。

国立大学が法人化されて以降,経常予算が年々削減されていますが,そのような中においても,九州大学工学部では国際化の促進のために幾つかの取組みを行って参りました。英語のみで全単位を取得・卒業できる学士課程国際コース(現在,応用化学・土木・機械航空・電気情報4コース)は,毎年20名程度の定員に対して世界中の高校から100名以上の出願がなされる狭き門へと成長しております。大学院においても,全専攻にグローバルコースが設けられ,多くの留学生と日本人学生の共学が日常的に行われております。その他にも,勉学意欲の高い日本人学生のための工学部独自の短期海外研修として,ELEP(シリコンバレー)とQ2PEC(オーストラリアクイーンズランド大学)の2つのプログラムを行っており,毎年40〜50名の学生を派遣しています。2020年度は,残念ながら新型コロナウィルスの影響でオンライン研修となってしまいましたが,状況が改善されましたら再開する予定です。

2021年度(令和3年度)に,九州大学工学部は12学科体制に組織を変え,工学教育を学部から大学院修士課程までの6年一貫型を標準とするカリキュラムへと移行させる予定です。新カリキュラムでは,全学科で情報教育を強化すると同時に,自らの専門分野の知識に留まらず専門分野外のことも学べる素養を身に付けた柔軟性が高い人材の育成を目指しております。皆様のご期待に応えられる人材を育成して参りたいと思います。

今後の九州大学工学部の発展には,同窓会の皆様の支援が欠かせません。箱崎キャンパスで卒業された方々には馴染みがない場所になりますが,伊都キャンパスにお越しいただいたことのない会員の皆様には,是非一度,伊都キャンパスにお越しいただき,現在の九州大学の姿を見ていただけたらと思います。既に伊都キャンパスに来られた経験がお有りの方々におかれましても,一層の温かいご指導,ご鞭撻をいただきますようお願い申し上げます。

昨今,産学官連携で教育を行う機会が増えております。皆様にも大学の教員ではできない内容の講義や,産業界等で活躍されている先輩の視点からの学生へのご指導や激励をいただければ幸いに存じます。また,学生の採用活動のご指導など様々なご支援を賜りますようお願い申し上げますとともに,皆様のますますのご健勝とご発展をお祈り申し上げます。

九州大学工学部同窓会長
園田 佳巨
(九州大学工学部長)