教授のヒトコト

機械工学科  山西 陽子 教授

機械工学部門

山西 陽子 教授

針なし注射器のサンプルを前に研究についてお話しされる山西教授

山西教授おすすめの猫鑑賞本を見せていただきました

2021/10/08更新

何故学者になろうと思ったの?

学者になりたいというよりは、ものづくりが好きでした。実家の近くで時計や車の小さな部品をつくる精密機械の工場を営んでいた父親の影響が大きいです。それと、分からなかったことが分かった瞬間の快感を覚えたら、100回失敗しても101回目の成功があれば楽しいですし、それに憧れました。

学歴や経歴は?

東京の筑波大学附属高校を卒業し、芝浦工業大学学部を卒業後、ロンドン大学インペリアルカレッジ機械工学科熱流体セクションのPh.Dコースへ飛び級で入学しました。それから6年半ロンドンで研究したのち、芝浦工大の特任講師に着任しました。その後、これからの技術を身につけようと思い、東北大でポスドク・助教、それから名古屋大で准教授、芝浦工大で准教授を経て九州大学で教授をしています。

福岡の魅力は?

日本全国転々としましたが九州は美味しい食材が勢揃いで新鮮ですね。そのおかげか、九州に来て体調も良くなりました。鯛が安くて美味しいのには驚きました!東日本では高級魚ですから。あとイチジクが生で売っているのも初めて見ましたし、いちごも練乳をかけなくても甘くて美味しいですね。

どんな研究をしているの?

以前は湿った燃料を効率的に燃やして発電に貢献するようなキロやトンの世界の研究をしていたのですが、東北大学のポスドクから現在は、マイクロナノ領域の世界の研究をしています。針のない注射器の実現に向けたマイクロ流体の研究、熱くないプラズマによる医療応用の研究、動・植物細胞の低侵襲細胞治療の研究、気液界面上の分子凝集系による結晶生成の研究など、工学と医学などの異分野融合領域を取り扱っています。この技術によって、これまでわからなかった微細空間内での現象の解明を目指しています。

学生時代の自分は?

引っ込み思案で他人に流されてばかりいたので、学部卒業後、イギリスの大学に進んだ時は苦労しました。自分を変えていかないといけないと思い、努力しました。自分の価値を高めオンリーワンでいることが大変重要だと思います。

絶対経験しておいた方がいいことは?

喧嘩上手になることです。議論したり、相手を説得したりすることができないと、海外では淘汰されて自分の存在意義が希薄になります。

九大のいいところは?

他大学にいたからよく分かるのですが、自分の意見をしっかりと言える人が多くて人物像が心地よいです。

休日は何をしてる?

グッズや美味しいものやのお取り寄せです。最近のおすすめは中津川の南陽軒の栗きんとん。干柿の中に栗きんとんが入っているんですよ。めちゃくちゃ美味しいです!

あとは猫が好きで、猫鑑賞しています。

趣味や特技は?

高校の時はオーケストラ部だったので、バイオリンでしたが,今はすっかり練習する時間もありません。クラシックやジャズはよく聴いています。歴史も好きですよ。

〜高校生へのメッセージ〜

自分の興味のネットワークを広げてほしいです。一つの好きなことだけに囚われず、食わず嫌いは嫌いだからこそ、ちょっと試してみるということもありだと思います。色々なことにチャレンジしてください!