九州大学工学部の歴史は、1911年(明治44年)に福岡市東区箱崎の地に創設された九州帝国大学工科大学にさかのぼります。1919年(大正8年)に九州帝国大学工学部となり、1947年(昭和22年)に九州大学工学部として現在に至っています。この間、本学部は西日本の拠点大学として先導的な教育と研究を担い、多くの卒業生・修了生が国内外で指導的な役割を果たしてきました。こうした歴史と伝統を基盤に、変化の激しい現代社会の中で国際的に活躍できる人材の育成に取り組んでいます。
2021年には学科改組と入試制度改革を実施し、従来の学科をI群からV群という複数の学科群として編成するとともに、入学時点では専門分野を定めないVI群による中括り入試制度を導入しました。また、総合型選抜を取り入れた新しい入試制度を開始し、学部4年間と修士2年間の一貫した教育プログラムを整備しました。
工学部では、情報技術を基盤としながら、社会や技術の変化に柔軟に対応できる人材の育成を目指しています。独自の国際派遣・研修プログラムの実施に加え、授業を英語のみで行う国際コースも設置しています。また、工学部学習室や講義室のネーミングライツによる留学支援や、学生が自主的にものづくりに取り組む創造工房への活動支援など、学生の主体的な挑戦を支える取り組みも進めています。さらに、アントレプレナーシップ教育の充実を図り、国際的な広い視野を有しイノベーションを先導できる人材の育成に取り組んでいます。今後は総合型選抜の拡充も進めながら、多様な背景と志を持つ学生が工学分野で学び成長できる教育環境のさらなる充実を図ってまいります。
学びの地に目を向けると、工学部が伊都キャンパスへの移転を開始してから20年以上が経過しました。現在、工学部の教育研究活動は伊都キャンパスを中心に、筑紫キャンパスにも展開されています。こうした環境のもとで、本学部はこれまで築いてきた伝統を受け継ぎながら、新たな伝統を築いていきたいと考えています。
九州大学工学部は、社会の持続的発展に貢献する工学教育と研究を推進し、その成果を社会へ還元していく使命を担っています。今後も世界に誇れる教育と研究の発展を目指し、工学の進歩と社会への貢献に努めてまいります。産業界、行政、地域社会の皆様、そして卒業生の皆様には、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
九州大学大学院工学研究院長・大学院工学府長・工学部長
田中 將己
九州大学工学部 大学院工学府 大学院工学研究院
〒819-0395 福岡市西区元岡744