工学研究院 機械工学部門
工学府 機械工学専攻
工学部 機械工学科
流体制御研究室では、生活や産業活動を支えるポンプや水車に代表される水力機械(液体を扱う流体機械)の高性能化・高効率化と、水力機械の高速化の際に問題となるキャビテーション(液中で多数の気泡が発生と消滅を繰り返す気液相変化現象)を含む複雑な流動現象について、マクロからミクロに渡る多岐の視点で研究を進めています。SDGsが人類共通の目標である中、流体と機械のエネルギー変換を担う主役としての流体機械の高効率化は最重要課題の一つです。そこで、流体機械で生じる複雑な流動現象の解明に基づいた高効率化・高信頼化に関する研究を、発電所で用いられる高圧ポンプ,高速回転する燃料ポンプ,農工業用水路など低落差で運転可能な小形水車を主な対象として進めています。また、水力機械を高性能化する際に問題となるのがキャビテーションであり、本現象を水力機械の設計段階で正確に予測することは、同じく重要な課題となっています。キャビテーションは本質的に大小の様々な気泡群から成るとの認識に基づいて、巨視的な挙動だけでなく、各気泡の発生初期や消滅の過程における微視的挙動も含めた理解を並行して進めることで、本現象の正確な予測を可能とすべく研究を進めています。