工学研究院 機械工学部門
工学府 機械工学専攻
工学部 機械工学科
目に見えないほど小さな材料は、小さくするだけでこれまでの常識から外れた新しい材料機能(高い強度・奇妙な伝導性・高い化学反応性・特殊な光応答性)を示すことが近年わかってきましたが、つくるのが難しく普及に至っていません。当研究室では、このナノスケールにおける材料づくりの難しさを突破するために、固相中の物質輸送現象である“原子拡散”を駆使した新しい「原子・ナノスケールのモノづくり」を考案し、開発しています。力場を利用することによって、意図的に原子を輸送し、狙った箇所に原子を集約させ、金属ナノワイヤを筍を生やすように(ボトムアップに)成長させる技術を生み出しています。その他、その場電子顕微鏡観察や数値計算技術を採り入れた電子と原子の相互作用の探究、結晶組織(結晶粒径・方位・転位密度など)操作による金属・セラミックスの力学特性向上の提案など、次世代モノづくりイノベーションの源泉となる技術開発を目指しています。
基板から自立成長しているAlナノワイヤの電顕像
木村 康裕 准教授