工学研究院 エネルギー量子工学部門
工学府 量子物理工学専攻
工学部 量子物理工学科
原子炉システムを効率的に運転しより安全に制御するための新しい技術を創出するためには,エネルギーの輸送・変換過程に介在する複雑な熱流動現象の詳細を定量的に解明することが必要になります。例えば,原子炉の炉心が大きく損傷するような過酷事故における原子炉の振る舞いやその影響を把握しておくことは,原子炉が有する安全の余裕度を評価し,事故が起こった場合に,その拡大を防止し影響を緩和する新しい技術を導入する上で重要となります。また,次世代の原子炉では,事故時に電源や操作を必要としないで重力や自然対流など自然の物理現象のみに基づいて原子炉を停止し冷却できる受動的な安全システムが必要となります。本研究グループでは,原子炉の熱流動及び安全性の分野において,次世代の軽水炉,高速炉及びガス冷却炉の安全性を向上するための安全設計と評価に関わる研究開発を行なっています。